「サイゴン川」という旅のテーマが続く。4月19日(水)、出張の仕事が終わり、リゾートに2泊して帰る――。ホーチミン市内からボートで25分、アンラムというサイゴン川のリゾート(An Lam Retreats Saigon River)。
このリゾートはあまり紹介されていない。ベトナムのリゾートといえば、フーコック島やニャチャン。まさか大都会のホーチミンにこんな秘境的なリゾートがあるとは想像すらできない。サイゴン川を眺めるリゾート構内には、原始林のようなジャングルが鬱蒼と茂っていた。
全19室の客室はすべてがスイートルーム。どの部屋も50平米以上と広々としている。ゆったりした空間を楽しむだけでも、行く価値がある。リゾート構内の至る所に木材がふんだんに使われているのは、木材工場を一大ビジネスとして経営しているオーナーならではの特権といえる。
東南アジアのリゾートは、インターナショナル・チェーンよりも、こういった民族系のローカルブランドのほうがはるかに面白い。サービスに関してはバラツキがあり、場合によっては洗練されているとは言えないかもしれないが、個性があって飽きさせないのが売りだと思う。
1泊200ドル強でベトナム現地では安いとは言えないが、ヨーロッパと比べると破格な安値である。地中海沿岸のリゾートに泊まったら3倍以上もする。好みにもよるので一概には言えないが、私はコストパフォーマンスはもとより、落ち着くという意味でもやはりアジア系のリゾートを好む。
アクティビティ好きな人には、このリゾートは合わない。私は静かに思索に耽る変人なので、相性が非常によい。