一日の計は朝にあり、朝の計はワインにあり

<前回>

 リゾートの朝が早い。しかも、朝食というのにワインが出る。えっ、なんで朝からお酒を飲んじゃいけないのか。それは1日の仕事が待っているのだから、お酒を飲んだら仕事にならないだろう。でも、お酒を飲んで、普段気づかないことでひらめいたりすることもあるだろうが。

 私の場合、リゾートに来ても、休息と仕事を織り交ぜて1日の日程を組んでいる。その時その時の気分と調子に任せて行動をとっているわけだから、朝食にワインを数杯飲んでも、問題なし。気づいたら、ワインとベトナムのサンドイッチであるバインミーの相性が抜群によろしいじゃないか。

 バゲットに切り込みを入れ、バターやパテを塗り、野菜、ハーブ類、肉やハムをはさみ、ヌクマムを振り掛けると、塩気が強く、味が濃厚になる。そこでワインが参入してくると、主食であるはずのバインミーが一気におつまみに変身する。主役も脇役もどうでもいい。幸せであれば、それだけでいい。

 ほろ酔い気分になり、そろそろ朝食の締めくくりには、定番のラーメンならぬベトナムのフォーだ。お酒を飲んだ後にラーメンを食べたくなるのは、朝も夜も一緒。そいつは旨い。しかも、夜よりも朝日を浴びたカラフルな世界はなんと美しいこと。視覚的な「健全性」を強調するのは、早朝飲酒の自己正当化にすぎない。

 締めくくりの締めくくりは、王道朝食に欠かせないオレンジジュースでござる。

<次回>

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