過去30年の間に、台湾旅行は十数回行っているが、不愉快な思いは一度もなかった。しかし、今回は2度も悪い体験をしてしまった。まず1件目、羊肉専門店の「阿財蔬菜羊肉爐」であった。
事前に6名で座席を予約し、名物の羊内臓も確保すべく、メッセージを送り、「問題ない」としっかり確認の返信も来たが、当日店に行くと、羊の内臓はないと、若い台湾人女性スタッフは謝罪1つもなく、態度が悪い。妻が店からもらった確認メッセージを示すと、スタッフは逆ギレ気味――。
「お客さんは、『羊内臓』と言っただけで、何の内臓がほしいか明確に書かれてないじゃないか。それじゃ用意しようがありません」
まったくの強弁、詭弁だ。では、6人席の予約をするだけで、室内席か室外席か、禁煙席か喫煙席か、円卓か正方形テーブル2つ合わせるか、明確に指示しなければ、席の確保ができていないことも正当化されるのか。この手の詭弁は、最近の中国大陸でもほとんど聞かなくなったのに、まさかここ台湾で台湾人の口から飛び出したとは、一瞬耳を疑った。
最終的に店長らしき人物が出てきて、内臓はなくなったが、一応希少部位の部類に入る羊骨髄でどうかと、何とか事態の収拾を図った。専門店だけに羊肉そのものの品質は良く、満足できるものだった。詭弁をやめて、「不手際があり、申し訳ない」との一言で問題が解決したのに……。残念だ。