マレーシア移住(18)~平和で住みやすい国、マレーシア

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 2012年4月、マレーシア移住を控えて、現地の情報収集を始めた。

 当時、私が申請しようとする移住ビザ、マレーシア・マイ・セカンドホーム(MM2H)は、日本人取得者1500人(世帯)ほどだった。前年の3・11大地震以降、申請者が急増した。自然災害の少ない(ほとんどない)マレーシアは魅力的だった。

 日本人の老後の平均年金は、夫婦で月15万円~20万円程度。日本国内では、よほどの資産家でない限り、年金に頼って生活していくのが大変難しい。そこで、物価が日本の3分の1ほどのマレーシアに移れば、年間200万円の年金受給額が一気に600万円の購買力を有する。20年間の総額ベースで考えると、4000万円が1億2000万円になる。

 しかも、MM2Hビザ保有者には、マレーシアで年金収入が非課税になっているし、銀行の平均金利も3~4%と日本より高い。

 気になる生活環境の安全度だが、2012年当時の世界平和度指数ランキングでは、マレーシアは上位グループ(もっとも安全な国)に属し、世界24位になっていたが、10年後の2022年に、18位に上昇。一方、日本の場合は、2012年の4位から2022年の10位に下落。10年でマレーシアは6ランク上昇したのに対して、日本は6ランク下落。

 ちなみに世界平和度指数最上位グループ20か国に属すアジアの国は、シンガポール9位、日本10位、マレーシア18位、ブータン19位の4か国だけである(2022年データ)。

 海外に住む外国人のための支援サイト「インターネーションズ(InterNations)」は186の国と地域にいる1万2000人以上の移民にインタビューを実施し、「外国人移民に最適な都市ランキング」(2021)を発表したところによると、 第1位にランクインしたのはマレーシアのクアラルンプールで、その後にスペインのマラガ(第2位)とアラブ首長国連邦のドバイ(第3位)が続いた。

 そして、シンガポール(第5位)、ベトナムのホーチミン(第6位)、タイのバンコク(第11位)、中国の上海(第13位)など、アジア各国が上位にランクインしている。東京は57か国中第53位だった。

 ランキングを鵜呑みにしてはいけない。ただし、マレーシアの場合、私の肌感覚とほぼ一致している。

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