台風が過ぎ去った後、「美しく青きドナウ」を聴きながら・・・

 台風が過ぎ去った後の日差しは眩しい。

 日曜は自宅で、レポートの執筆と音楽鑑賞。昨日のブラームスとブルックナーに続いて、今日は軽く、楽しく、ということで、「2010年ニューイヤーコンサート」(ジョルジュ・プレートル指揮)のDVD鑑賞。

62001_2 台風が過ぎ去った後、「美しく青きドナウ」を聴きながら・・・

 「ニューイヤーコンサート」といえば、小澤征爾氏が史上初、そして今まで唯一の東洋人として、2002年のニューイヤーであのウィーン・フィルを指揮したことで知られている。

 小澤征爾氏とN響(NHK交響楽団)のトラブルが有名な話で、結果的に公演中止などで喧嘩別れになった。その後双方が和解したものの、小澤氏は「あの時は『もう、俺は日本で音楽をするのはやめよう』と思った」と当時の心情を披露した。何となくよく分かるような気がする。

 自由闊達なスタイルを愛するアーティスト、いや、アーティストに限らず一般のビジネスパーソンでも、日本国内のある種の抑圧的な雰囲気に反感を持つ人は、一人や二人ではないはずだ。逆に、日本を飛び出すことがなければ、初の日本人、そして初の東洋人として、小澤氏はウィーンのニューイヤーの指揮台に立つことはあったのだろうか

 「ニューイヤー」を締めくくる、クライマックスの「美しく青きドナウ」を聴きながら、思いを馳せた・・・

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