格差社会ならぬ格差会社を目指せ!

 格差社会ならぬ格差会社を目指せ!

 「選抜された最優秀従業員には、1.5倍から3倍の昇給」。S社からの一報を受けると、私は涙した。

 ついにやったぞ。数年の努力が実った。私が目指す理想――「格差こそ機会均等の結果」が実現に向けて小さな、決定的な一歩を踏み出した。日系企業ではなかなか受け入れてくれない「賃金格差」の提案だが、全面的導入を決定したS社の経営陣・人事部トップに、私は最高の敬意を表したい。

 優秀な人材の流失、ぶら下がり組の定着・・・。多くの日系企業が苦しんでいる。賃金制度の枠組みや企業文化、既成概念が、足かせになっている。S社ではドラスチックな抜本的改革を断行した。既存賃金体制の枠組みの構造変更、原資の捻出、スキームの設計・・・顧客企業と一緒に考え、苦労したが、何よりも、S社経営陣の決断をなくして成し遂げることができなかった。ありがとうございました。

 S社の小さな一歩は、日系企業にとって大きな一歩になることを確信している。革命が始まった。センセーションの予感で興奮が収まらない。

 「一緒に、小さな歴史を書いていこう」。S社の幹部にメールを送った。2012年は待ち遠しい・・・

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