終身雇用万歳!

 当社では、初の無固定期間労働契約の締結があった。

 年末は当社社内労働契約や職位協議書更新の時期だ。今回は2回目労働契約の更新があったので、無固定期間契約への更新となった。

 一部の日系企業では、いまだに無固定期間労働契約を恐れ、なるべく更新回避を狙っている。無固定回避には、確かにいろんな小手先のテクニックを使えばできるかもしれない。でも、それに何の意味があるのか。

 無固定の回避は、ずばり終身雇用の回避である。終身雇用の何が怖いのか?優秀な社員なら土下座してでも長く働いてほしいくらいだ。要はダメ社員のぶら下がりが怖い。クビを切れない、減給も降格もできなければ、配置転換もできない。しかも、昇給しなければならない。ここまで来たら最悪だ。これ「最悪」さえ避ければ、あとは何も怖くないのだ。しかし、今、8割以上(いや、9割以上、もっとかもしれない)の日系企業がこの「最悪」に陥っている。

 「わが社は、いつでも合法的にダメ社員のクビを切れる、減給も降格も配転も会社の判断で行うことができる!」、ここまで胸を張って言える総経理、何人いるのだろうか。

 解雇制度は、解雇のためではなく、いつまでも良い社員で成長し続けてもらうための制度であって、メカニズムである。このメカニズムを持たない会社はいつまでもびくびくして、無固定期間労働契約に恐怖を感じるのである。

 無固定期間契約は、怖くない。終身雇用も、怖くない。解雇や減給降格が可能なメカニズムさえあれば、むしろ長期安定雇用が望ましい。終身雇用万歳!

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