パッシング・チャイナ、「日中友好」と「中日友好」

 まさに私の主張とすべて合致する一冊。「パッシング・チャイナ」、中国素通りということだ。

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 中国との正しい付き合い方は、日中友好を叫ばない、正面衝突はしない、淡々と素通りすることだ。中国がいなきゃ困ると言えば言うほど困る。中国がいなくても生きていける環境をどんなに苦労してでも作り上げる。たとえ完全に出来上がらなくても、一部だけ作ってもいい、まずは作る姿勢が必要だ。絶対に必要だ。この姿勢を見せるだけで状況が一変する。

 ここのところ、中国はあまり反日を言わなくなっただろう。押すよりも引くほうが利くときがきた。どんどん引くことだ。昨年9月の反日運動以降、日本の対中投資が落ち込んだというが、これは始まったばかりだ。すでに決定した案件は今年中に実施し、新規案件は激減というよりも、ほとんどなくなるのではないか。日本のサラリーマン社長たちが、こんな時期に対中投資の新規決裁に判を押す勇気などありはしない(こういう時期だからこそ、儲かる案件もあるのだが、残念)。

 来年2014年、日本の対中投資の最低調を迎えるだろう(安倍政権が健在ならば)。それは、中国が中日友好を叫び始めるときでもあろう。

 「日中友好」だろうと、「中日友好」だろうと、「友好」ならすべて良し。私は、日本企業の南アジア移転に全力を挙げてバックアップするつもりだ。昨日のブログでも書いたが、世の中には常に三つの選択がある――。人を変えること、自分を変えること、それがどっちもできなければ、去ること。

 中国を、親日国家に変えること。
 日本を、中国迎合に変えること。
 中国から去ること。

 韓国は2番目の選択をしたようだが、さあ、日本は?