第一段階の失敗宣言、健康で失敗責任取れることが大前提

 ミャンマーでの一連の頓挫は、自分の健康状態とはいえ、紛れもない第一段階の失敗宣言だ。健康状態以外にもいろんな課題があって、むしろ山積状態だ(だが、問題解決の前提は健康であることだ)。ブログやFBは、いいとこだけでなく、自分の失態や失敗をさらけ出す場所でもあると考え、とことん事実をありのまま記述していきたいと思う。

 先日、ヤンゴンの某日系企業の方がこうおっしゃった。日本企業がフロンティアへの進出を思い切ってできずに、いつまでも調査、調査しているのは、失敗したら責任問題が追及されるからだ。たとえ1000万円のロスでも責任問題だ。これも紛れもない事実だ。フロンティアへの進出だけでなく、何か新しいことをやりだすには、失敗のプレッシャーが常にかかっているのだ。

 日本企業、特に大手企業ではまだまだ、失敗に対して寛容ではない。いや、企業だけではない。日本社会全体、このような風潮が充満している。新規事業の失敗や撤退となると、なかなか声を大にして公に言えない。この現状をなんとか打破しなければ、日本企業は大きく前進できない。

 コンサルタントとして企業にそう助言している以上、まずは自分自身の実践をなくして語れない。コンサルタントは永遠不敗でも何でもない。生身の人間として、ちゃんと失敗する。中国でも同じことを私は、やっている。労働法や人事労務のプロとして、昨年、なんと退職した元自社社員に試用期間の不当解雇で訴えられ、見事に会社が敗訴した。これを隠さず、「当社敗訴事例セミナー」を企画し、定員超過の再開催となった。セミナーでは、まさかという、「前代未聞」の試用期間解雇規制の新たな法解釈を公表したのだった。失敗事例が貴重な材料として、顧客企業に寄与できればこれ以上嬉しいことはない。

 当社は小さなワンマン零細企業だが、逆に一番の強みは失敗の責任を取れることだ。もちろん、有限責任だ。責任の限界は、私が健康でちゃんと責任を取れることだ。

 ということで、早速、第一段階の失敗宣言を行う。