ウォルマート中国大規模リストラ断行、流通大革命期の光と影

 ウォルマート中国は大規模リストラを断行。今回は中間・上級管理職への狙い撃ちで対象者が118名にも及ぶ。さらに店舗閉鎖にも拍車がかかる。ここ1年に中国国内では数十店舗単位で閉鎖作業が進んでいる。今年年末には合肥店もクローズする・・・。

 中国は、「電商」と呼ばれるネット通販全盛期。一般の百貨店や高級モールだけでなく、カルフールやテスコ、ウォルマートという小売「ビッグ3」にも衝撃が及んでいる。

 サプライチェーン大革命によって、小売ないし卸売まで根こそぎ潰され、最終的に農産物や水産物まで「産直」化されるだろう。路面店が大型量販店にやられ、今度大型量販店はネット通販にやられ、そのままネット通販が拡大していけば、路面店の復活につながるのかもしれない。ただ実体店舗としてではなく、地域・コミュニティー物流ハブ拠点、あるいはリレーステーションといった新たな形態として出現する・・・。

 多くの企業の解体とともにフリーエージェントの全盛期を迎えれば、それは「老板」志望の強い中国人にとってまさに好機到来。この革命に関わる日系企業には、抜本的な発想転換と姿勢転換が求められようとしている。

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