ジョホールバル(3)~謎だらけ、夢の人工島フォレストシティ

<前回>

 ジョホールバル行きのもう1つの主要目的は、あの夢の人工島フォレストシティの視察。

 「イスカンダル」の目玉とされるフォレストシティについて、各種のメディアによってすでに報じられている内容は省き、私が見て感じたこと、特に不思議に思ったことだけを3つほど取り上げよう。

フォレストシティの「本館」外観

 まずは、人間の問題

 計画によると、フォレストシティ内の人口は2050年までに70万人に達すると想定されている。どこからここまでの人が沸いて来るのか。

展示場

 シンガポールまでの通勤を前提に考えるなら、いまの出入国・通関がすでに限界に達しているようで、あと数箇所ボーダーを増やしても到底追いつかない。ボーダーの完全廃止ならば、状況が幾分変わってくるが、現状を見る限り不可能だ。

工事が進行中

 では、大陸の中国人移民という方向でどうだろう。多くの中国人は私財を海外に出そうとしているだけで、実際に海外に住むとなると、ノーという人が多い。シンガポールを眺める人工島上で余生を過ごす中国人、どれだけいるのだろうか。

 たとえ数十万の中国人移民が実際にやってきたとしよう。これはマレーシア国内で大きな政治問題になる。実際にすでに問題化してきた。特にマハティール政権にとって中国問題はセンシティブである。

 次に、環境の問題

 人工島造成をはじめとする工事によって、マングローブが大量に破壊されている。生態系はこれだけの大変動に堪えられるのか、私は環境学の専門家ではないので掘り下げたコメントできないが、素人目から見ても憂慮せずにいられない。

ビラのモデルルーム

 最後に、金の問題

 中国系のデベロッパーでないと、これだけ天文学的数字の巨大投資はできない。とはいっても、無尽蔵に資金が沸いて来るわけではない。現在いわゆる概ね出来上がった人工島(下図赤線枠)は計画のわずか一部に過ぎない。それがたとえ必死に販売するにしても、キャッシュフローは大丈夫か。他人がならも心配せずにいられない。

 といろんな不思議なことがある。

<次回>

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