日本のコロナ対策、「戦力の逐次投入」で負け続ける

 「戦力の逐次投入」、ガダルカナル戦と並び、日本のコロナ対策は歴史に残る失敗事例になる。私にとって、経営学のケーススターディが1つ増える。

 感染症を含めて、危機管理の基本は、「想定最悪を上回る過剰反応で、資源を一気に投入する」。そこで過剰投入した部分を、現状に照らして小出しにして減らし、緩和していく。

 たとえば、マレーシアの場合、3月中旬当時、2か月後の積み上げ累積で6500人の感染者数を想定し、回復退院者数を無視して、6900床を準備した。実際に過酷なロックダウンを実施し、5月中旬の合計感染者数は5000弱で、退院者も入れると、病床数はもっとも切迫したときでも2000床ほどの余裕を残した。

 これはいわゆる標準的な危機管理モデルであるが、日本はその反対をやっている。少しずつ様子を見ながら、リソースを小出しにして投入していく。最も拙劣な戦術といえる。

 意思決定は空気に依存し、空気の形成に時間を要する。コロナの場合、現状が10日から2週間前の感染状態の反映であり、すでにタイムラグが生じている。さらに空気形成の時間を積み上げると、これはよく言われている「後手後手に回る」状態の発生につながる。ざっとみて、日本の対応は平均1~2か月以上遅れていることがわかる。一刻争う事態の対応であるから、これは惨敗を喫するだろう。

 当初(7月初旬)は東京の数字が突出していたが、段々地方拡散が進み、分布が平均化してきた。悪化が進んでいるとみていいだろう。海外からの入国者規制もゆるゆる、もう、最悪中の最悪。

 この杜撰さ、溜息しか出ない。

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