リゾートの朝はそんなに早くない。8時、朝食。その後は、リゾート構内の散策や見学。
オーチャード・リゾートはホテルというよりも、一大農村地帯。広大な敷地にはフルーツを中心としたファームが点在している。さらにそこで働く外国人労働者たちは、出身国で棲み分け、フィリピン人村や バングラデシュ村が出来ているほどの状況だ。
散策が終わると、プールサイドに場所を移し、読書しながら、ゆっくりと時間を過ごす。
誰もいないプール。1人で独占するのは贅沢すぎるくらい。いや、どちらかといえば、コロナの爪痕を感じさせる痛々しさが際立つ。従業員たちの雇用は大丈夫か、給料は減らされていないか、そしてオーナーも大変だろう。
観光業は過酷なダメージを受けている。どこの国も同じ。マレーシアは国内旅行が再開しても、日本のような「Go To トラベル」キャンペーンなどない。政府の補助がないまま、業者がそれぞれ独自の割引キャンペーンを打ち出し、サバイバルしている。
今回泊まったこのリゾートは4か月以上の休業をしたあと、30%の割引にさらに食事を付けるほどの大サービスをしている。オーナーは財閥系の実業家だから、なんとか凌いでいるわけだ。本当に大変な時代だ。