本日は、タニタ・谷田千里社長とオンライン対談取材。テーマは、「日本の健康づくり」。日本の産業や社会は病んでいる。健康を取り戻す必要がある。緊急課題だ。
社員の個人事業主化に挑んだ同社は、日本社会に一石を投じることができた。雇用慣習からみた異質性があって、賛否両論があるなか、時代の趨勢に概ね合致しているように思える。
終身雇用の崩壊は、誰もが阻止することができない。そこでがんじがらめに雇用保障を叫んでも仕方がない。それよりも時代の流れの本質を認識し、社員の生きる力、サバイバル力(生命力次元の健康づくり)を増強する。そうした実務的な取り組みがよほど大切ではないか、と私は考える。
弱者を守るよりも、弱者の強化、弱者減らしが企業の社会的責任だ。
ここまでは、谷田社長と目線が一致していることが対談取材で確認できた。残されるのは、方法論である。個人事業主形態というのは、最終目的地(終着駅)であることに異論はないが、社員か事業主かの二択では、そのコントラストがあまりにも鮮烈すぎるので、私は踊り場となる「中間地点」の発想を持ち出した。
社員の身分を有しながらも、事業主体験のできる「経営者ごっこ」。つまり、社員が事業主の適性を検証する制度的装置である。
「始発駅←→中間駅→終着駅」という仕組みでは、始発駅と中間駅の間は、往復可能な複線にする。中間駅で決心がつけば、その先にある終着駅である事業主への単線に乗車するが、逆の場合は折り返し列車に乗車し、始発駅の社員身分に戻ればいい。
選択の自由に委ねるということだ。今回の対談取材をきっかけに様々なアプローチを模索していきたいと考えている。対談取材記事はまとまり次第、メディアに寄稿するつもりだ。