マレーシア移住(7)~海外不動産投資、損しないためのポイント

<前回>

 マレーシア移住≠マレーシア不動産投資。前回まで解説した。今回は、番外編として少し話が逸れるが、ベトナムの不動産投資について語りたい。

 私自分も実践者の1人である。体験談として、詳しくはWedge掲載の記事『【実録】ベトナム不動産投資は儲かるか?』を参照してください。

 結論から言うと、ベトナムの不動産投資は正解だった。マレーシアと比較できないくらいの成果が上がっているからだ。ただ私がプレビルド物件を買ったのは2015年で、今はずいぶん状況が変わっているので、私の話を鵜呑みにせず、入念な現地調査が欠かせない。

 欧米と違ってアジアを中心としたいわゆる新興国の不動産投資は、まず「ローカル市場」と「外国人市場」に大別することに留意されたい。ベトナムもマレーシアも、外国人市場に出回っている物件のほとんどが、いわゆる高級に分類される物件で、現地人が日常的に売買・賃貸取引しているローカル市場とは違う世界である。

 ローカル市場の場合、一般的に流動性が高いが、外国人市場は必ずしもそうではなく、外部要因に依存している分、相対的にリスクが高い。どんな国でも美味しい話は内部留保にし、自国民を守る一方、外国人からはできるだけお金を吸い上げる(投資誘致)という大前提を忘れるべきではない。

 この本質は、デベロッパーや不動産仲介業者は絶対に教えてくれない。彼たちは物件をさっさと売って儲けることしか考えないからだ。ただし、これは悪ではない、当然の話だ。一方、投資者として、しっかりと本質を捉えたうえで、自己防衛しなければならない。

 次回は、不動産仲介業者の正しい使い方を解説する。

<次回>

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