ハノイセミナー、ベトナムの労働情勢と趨勢

 10月12日(月)、ハノイセミナー。

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 中国と違って質問が若干少ないのが気になる。考えてみれば、中国ほど問題が爆発するような労働現場も世の中少ないのではないかと。いまのベトナムは90年代後半の中国によく似ている。労使関係では、基本的に使用者優位である。特に外資企業の場合、賃金が相対的に高いし、国としても労働者権益云々よりも、外資に投資してほしいから、やたら労働者権益など言っていられない。

 ただ今回ベトナムはTPPへの参加によって、12か国のなかでも最下位の発展途上・新興国として、労働基準に対する他の参加国、特にアメリカあたりから厳しく監視されるだろうし、また圧力もかかるだろう。それが今後ベトナム国内の労働基準の引き上げや労働組合の強化につながりかねない。要注意である。

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