IS追随者拡大とテロ浸透の懸念、マレーシアは安泰ではない

 昨日のブログで、私がマレーシアでのテロリスク問題を提起した。まさにこれに呼応するかのように、本日付けのマレーシア国内メジャー紙「南洋商報」が、テロ問題の記事を掲載した――。

 「10~20%の大学生がイスラム国(IS)に同情的だ」。――マレーシア・ノーザン大学インドネシア・タイ・シンガポール学院のカマルニジャン主任教授が主導してマレーシア国内の大学で行った調査の結果が発表された。

 「一匹狼(ローンウルフ)型」テロが最近、マレーシア国内で暗躍し、勢いを増している。いわゆるIS等組織への忠実なフォロワーの単独犯行、あるいは小規模組織によって発動されるテロ活動である。それはIS等メジャーテロ組織とのつながりが薄弱であることから、テロ情報の事前察知が極めて困難だという。

 カマルニジャン教授は、マレーシアのテロ対策・防衛体制の薄弱さをこう指摘する。、「先日クアラルンプール郊外のプチョンで発生した爆発事件で分かるように、マレーシア国内では武器を容易に入手できる。入国規制や審査も極めて緩い。自由な入国政策の盲点をも、テロリストたちがよく知っているはずだ」

 国際対テロ・保安専門家協会(IACSP)東南アジア地域チーフのアンドリンラツ氏が次のように語る。「マレーシアでは、パリのような大規模テロ行動の機がまだ熟していないとはいえ、ISのネットワークが次第に広がり、襲撃能力を備えれば、襲撃を仕掛ける日もそう遠くないだろう。当局はすぐに準備に着手し、テロリストによるマレーシア国内での爆発殺害や自爆式襲撃への対応を早急に整えるべきだろう」

 さらに、シンガポール南洋理工大学の政治暴力・テロリズム研究国際センターのロハングナレナ主任教授は、テロの襲撃形態と目的について、「非マレー系市民への襲撃によって、宗教と種族の闘争を惹起し、マレーシア社会を混乱に陥れる」とし、「テロの終極的目標は、政府機能の弱化、社会不安の拡大、そしてマレーシアのテロ拠点化である」と指摘する。

 マレーシアはもう安泰ではない。人気移住先一位の座をいつまで守り抜けるか、まったく見えない。

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