ランタウ・パンジャン、ゴーストタウン化した国境の街

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 8月15日(土)朝、コタバルから車でタイ国境を目指して北上。国境の街ランタウ・パンジャン(Rantau Panjang)までわずか30kmちょっと。午前10時過ぎ、マレーシアとタイの国境に到着。

後ろがランタウ・パンジャンの国境である

 前日、ホテルのコンシェルジュにランタウ・パンジャンのことを確認すると、「タイへは行けません。国境は閉鎖中で、国境地帯の店もほとんど閉鎖している」と不審に思われたらしい。

閉鎖中のマレーシア側国境、誰もいない

 国境はやはり閉鎖中。いつも出国待ちの車列がなく、人影まばら。コロナの影響で3月下旬から、マレーシアとタイの陸路国境が遮断され、今日に至るまでついに一度も開放されなかった。

 ランタウ・パンジャンはほぼゴーストタウン化している。国境には免税エリアが設けられているが、大型の免税店も一般商店もホテルも食堂もほとんどシャッターが下ろされている。出入国者がいなくなったわけだから、商売が全滅だ。

 国境閉鎖。マレーシアとタイが全面戦争でもしなければ、あり得ない話だった。誰も予想しなかった災厄の降臨、コロナでついにこれが現実となった。半年ほど閉鎖された国境はこれからも当面再開の目途が立っていない。国境ビジネスを生業とする人たちは生計の道を断たれた。

税関検問所の建物、出入り自由

 免税エリアの出入りも完全自由になった。検問所に数人の役人が雑談しながら、出入りの車にはちらりと視線をやることすらしない。

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