直接民主主義という「贅沢病」を考える、スコットランド独立国民投票をどう見るか

 今日は書きたい題材があまりにも多い。iPhone 6やらスコットランド独立問題やら・・・。やはり、スコットランドにしよう。

 昼過ぎ現在の投票結果では、独立反対派優勢の報道があってどうやら否決の結果になりそうで大方が胸をなでおろしたところではないか。連合王国UKはついに分断することなく、英国であり続けることが世界にとって決して悪い材料ではない。その辺の論説もたくさんあって繰り返さないことにしよう。

 恥ずかしいながら、ヨーロッパ政治についてあまり勉強していないせいもあって、当初スコットランド独立の是非を問う投票が実施されるという報道に接したとき、正直大変驚いた。議会制民主主義国家の元祖ともいえる英国では、よくもこのような直接民主主義的な投票が容認されるものだと。

 いわゆる代議士による議会制、間接民主主義と市民参加による直接民主主義の関係について、膨大な量の論文があって私はとても総括するような立場にもなければ、する力もないし、また不可能でもある。自分が感じたことを平たくいってしまえば、この二者は決して完全な二者択一の関係ではないように思える。会社経営上の取締役会と株主総会のようなものではないか。

 まずは、今回のような国家独立問題あるいは憲法改正など、国家基盤や国民の根本的個益に直結するものであれば、代議範疇での完結が妥当しないという観点から、国民投票は採用されるのであろう。

 さらに、先般の台湾の学生による国会占拠事件や現在計画中の香港「占中(セントラル占領)」運動などはいずれも、政治等の影響と介入による議会制民主主義の機能不全がその発端になっているといえよう。その場合はいわゆる直接民主主義を訴える市民運動自体が現行法に抵触する恐れが生じ、大きな問題へと発展する。

 間接民主主義の基盤をもちつつも、直接民主主義の補完機能をも是認するという考え方であれば、ではその境目はどこにあるか、あるいは直接民主主義の射程というべきものをどう定めるのか、いずれ大変難しい課題になろう。もちろん、この辺は民主主義国家であるが故に持ちうる悩みであって、独裁国家の国民から見れば、飽食時代の生活習慣病、つまり贅沢病のようなものであろう。

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