ワクチンは安全か危険か?

 ワクチン接種体験談がフェイスブックなどのSNS上で出回っている。高熱などの副反応を訴える少数の記事以外に、大多数の人は接種部位の軽度の痛みにとどまり、ないし無副反応だったようだ。

 「ワクチン接種を済ませた。まったく副反応がない」と報告する人の心理は、自分の幸運を喜ぶ一方、これからも大丈夫だろうと自分に言い聞かせるものであろう。この「安心感」は周りから「私も大丈夫だよ」という人が増えれば増えるほど増幅される。それはそのとおりだ。数で短期的副反応の確率が明らかになり、説得力がつく。

 ワクチンには基本的に、有効性無害性という2つの側面における検証が必要である。

 有効性が比較的に短期間に証明できても、無害性の検証には長い期間が必要だ。それは通常、ワクチンの開発に5~6年かかるという理由の所在だ。今回のコロナワクチンは、1年という異例の早さで出た。それはつまり、検証期間が短縮されたわけである。そうした意味で、一般人の接種そのものが治験化しているといっても過言ではない。個人的にそう思う。

 今回のような世界規模の「一般治験化」により、無害性の検証期間が短縮できるのだろうか。仮説として長期的な検証は物理的に4~5年かかるのであれば、短縮できないどころか、4~5年後に多くの「問題当事者」(という名称にしておこう)が一斉に現れるリスクもある、と認識すべきだろう。

 「副反応」と「副作用」は、まったく異なる概念である。調べると次のようになっている。

 副反応とは、「ワクチンの接種を受けた後に生じる、接種部位の腫れや発赤・発熱・発疹などの症状」をいう。一方、副作用とは「薬物の、病気を治す作用とは別の、望んでいない作用」のことを指す。

 みてわかるように、副反応は、接種後の短期間に生じる望まない「反応」であるのに対して、副作用は、中長期を含めた望まない「作用」である。今回の場合、「副反応」という用語が盛んに使われていることに留意してほしい。

 中長期的に、副作用を検証する(無害性を立証する)には、時間によるしかない。しかし、今の世界は時間との戦いだ。故に、中長期的なリスクと短期的なリターンのトレードオフをせざるを得ない。そういう状況に人類が置かれている。

 この実情を本来ならば、すべての国民(世界民)にも告知すべきであろうが、ただそれは集団免疫の早期獲得という短期目標の達成が損なわれかねないので、なかなかできない。ある意味で、一般人に適した表現が必要だ。

 1つ重要なことがある。現時点有害性の証拠がないことは、つまり短絡的に無害性の証明にならないことだ。

 われわれ一般人個体においても、同様だ。仕事や商売(短期利得)がかかっている以上、長期的リスクと短期的リターンのトレードオフを強いられる場面が多々ある。本来ならば接種したくないが、仕事のために接種せざるを得ないという人たちもいて、彼・彼女たちは葛藤を抱えながら、腕をまくったことであろう。

 最後にいっておこう。接種するのも、しないのも、すべて個人の判断、自己責任である。そして、この記事は、いかなる人にもワクチン接種を推奨するものでもなければ、妨害するものでもない。

<次回>『中国製ワクチンが効かないから、いいのだ』

タグ:

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です。