新型コロナ危機、外資の中国撤退を後押しする

 米国のロス商務長官は1月30日、インタビューで、新型コロナウイルスの感染拡大に関連して「北米に雇用が戻る動きを加速させると思う」と語った。氏は「米国人は新型肺炎の犠牲者に心を向けなければならない」と述べた上で、企業がサプライチェーンを見直す際、新型肺炎は「考慮すべき新たなリスク要因となる」とし、中国から製造拠点などを移転させる動きを後押しするとの見解を示した(1月31日付読売新聞)。

 新型コロナウイルスは新たなリスク要因ではない。元々あった大きなリスクだが、今回は顕在化しただけ。いずれにせよ、企業はサプライチェーンを徹底的に見直さざるを得ない。中国経済の低迷、人件費の上昇、米中貿易戦争など負の要因に加え、今回の新型コロナ危機は決定的なシグナルとなろう。ロス氏の「中国から製造拠点を移転させる動きを後押しする」という見解は正しい。今後の2~3年で中国から外資の大撤退はほぼ確実だろう。

 これから4月の人事で中国赴任を命ぜられる日本人は、異なるミッションを背負う。そういう企業も増えるのではないか。産業の本国回帰。北米だけでなく、我が日本も同じ状況になることを期待している。

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