究極の「盗み」と偉大な芸術家

 「Good artists copy, great artists steal」

 ピカソの言葉。直訳すれば、「良い芸術家は模倣し、偉大な芸術家は盗む」という。ポイントは、客体。何を模倣するか、何を盗むかだ。私は、次のように解釈する。

 模倣するとは、他人の作品を盗作でなく、練習としてそのまま写すことをいっている。繰り返し繰り返し写していると、技術が上達する。このあたりでは、芸術家といえども、表である技術の習得にとどまっている。いいところで、レプリカの制作技師にすぎない。

 では、盗むとは、何か?他人の作品を繰り返し写していると、他人がなぜこのような作品を創ったか、その裏に隠されている本質や概念、哲学のようなものが見えてくる。その裏を身につけたところ、真の創作が始まる。つまり、技術から芸術へ昇華することだ。

 1つの裏概念を盗めば、無数の表作品を生み出すことができる。究極の「盗み」だ。

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