10月9日、ビエンチャン滞在の3日目。ホテルでゆっくり過ごすことにした。誰もいないプールで読書三昧、これ以上ない贅沢である。
ラオスって、どんな国だろう。一言でならどう表現すればいいのかを考え込む。
屋台で買い込んだランチをプールサイドで食べる
ホテルのメインダイニングで夕食
何も有名なものがないのがこの国の特徴だ。街を歩いても、工業製品や物資を運ぶトラックはほとんど見かけない。そもそもこの国に製造業や物流業はあるのだろうかと疑ってしまうほどだ。スーパーマーケットもコンビニも見当たらない。口にする食べ物は、ほとんど手作りか輸入物。銀行を探すのも一苦労したが、ようやく見付けては日本円の両替を頼むと、銀行員の方がもっと大変だ。日本円のレートを本店に調べるからと、長時間にわたって待たされる・・・
もっとも、経済の立ち遅れには、国民にまったく焦りが見られない。来る日も来る日も、のんびりと暮らしを営むラオス人。もしや、これは、「スローライフ」なのか。
どこに行っても、笑顔がある。もし、笑顔が幸せのバローメーターだとすれば、ラオス国民は、間違いなく世界でも幸福度の上位ランキングに入るだろう。
「自然体」
一言でこの国を表現するのなら、これ以上適切な表現はないだろう。われわれは、なかなか自然体でいられないのがいかにも不幸なことだろう。
休暇をとって海でも眺めながらぼ~っとするのが、「リゾート」という。非日常の「リゾート(Resort)」とは、「再(Re)分類(Sort)」と直訳し、要はコンピューターの「最適化」のようなものだ。では、現代人の日常の暮らしは、いかに自ら自分の中を不適化していることだろう。本当の自分を隠しながら、社会生活を営む。これがいわゆる「社交性」だとすれば、「自然体」は、ますます遠い存在となる。
・・・
あれこれ考えているうち、一日が終わった。最後の夕食は、ホテルのメインダイニングでラオス料理の食べ納め。またまた、素朴な味で感動・・・。
10月10日、3泊4日という短いラオス旅行が終わり、昼過ぎ発のタイ国際航空便でバンコクへ飛び、乗り継ぎで11日早朝、大阪関西国際空港に到着。
<終わり>