日本人と韓国人、どっちが優秀?

● 韓国人や在日の作った食べ物が危ないか?

 私のフェイスブックにこんなコメント投稿があった――。怪しい添加物を避けるために、在日韓国人の飲食店で食べない、韓国企業や帰化した在日経営者の日本企業の食品は買わない、と。

 では、どのように一々調べて選別するのか?どこまでコストをかけて調べるのか?サプライチェーンに韓国系企業が絡んだ場合は調べ切れるのか?純粋な日本人の企業が生産した食品は安全なのか?

● 純日本人の作った食べ物は安全か?

 加工食品が加工途中で怪しくなることはよく理解できる。そもそも、たとえ日本国産の原材料そのものが安全であろうか?「国産が一番安全だ」と妄信する日本人が多い。拓殖大学の竹下正哲教授は、「日本の農薬使用量は中国並みで、世界有数の農薬大国」と指摘している。日本の農産物の安全性が先進国中の最低レベルだ。この類の報道は、探せばいくらでも出てくる。

 日本の農薬問題。某医療・公衆衛生専門家の友人が日本の農薬使用についてこう述べている。

 「ある地方の疾患調査で、明らかに農家の眼科疾患が多いことに気づく。それも専業農家の大きな作地面積を持つ人々。小型のセスナ、ヘリで農薬散布していることが判明。農薬散布の時間には屋根の下に避難し、その後はゴーグル着用して農作業をするように推奨している。農薬の影響は深刻だ。実際に失明した農家もいた。国保のレセプト(診療報酬明細書)は、そうした公衆衛生の情報の宝庫だ。呼吸器系や皮膚疾患も顕著、中には粘膜から吸収されて、急性症状を来す人もいたほどだ」

 粒揃い、無傷、虫付かない、という日本の農産物は、異常だ。雑草の生えない土壌から採れた、虫も食わない野菜は、人間が食べていいのだろうか。

● 「能動的情弱」と嫉妬、似非保守日本人

 こういった情報を、見たくない、知りたくない。目を覆いながらも、事あるごとに、韓国や中国を引っ張り出して叩いて罵る日本人。彼らは、情報弱者だ。ただ受動的な情弱ではなく、自ら能動的に情報を拒否し、思考停止、無思考のまま、「中韓が悪」といった符号に脊髄反射する、まさに愚の極みである。

 保守といえば、富裕層や既得利益者層を連想する。しかし、近時のいわゆる右派保守の中に、決して裕福でない人、貧しい人が多い。その人たちは、自分の貧しさや不遇・不幸の原因を、中韓や在日といった特定の国家や人種に結び付ける。意外にもアメリカを持ち出さない。そこはいささか、黄色人種同士の嫉妬感情が見え隠れする。

 世の中、嫉妬の感情ほど支配者に利用されやすいものはない。権力者は大衆の嫉妬感情を利用し、うまく世の中を支配しているわけだ。

● 日本人と韓国人、どっちが優秀?

 韓国人や中国人、在日・帰化人が悪だとする日本人がいる。では、純粋な日本人は善なのか?簡単に買収される純粋日本人はたくさんいる。最終的に取り残されるのは、買収価値のない、売れない日本人だけだ。

 日本人と韓国人、どっちが優秀?「優秀」の定義による。「生きる力」なら、平均的に韓国人が断然、上。アジア各地を見てきたところ、そう確信した。すると、「生き方」の美醜論を持ち出す日本人が必ず出てくる。しかし、生き方の美醜は、生きてはじめて主観的美学で評価することができる。生きることが前提だ。

 さらに、生きる力の不足する「弱」を美化することそれ自体が「醜」とも言える。相手の「ずるい勝ち方」を批判する余裕はもうない。あえて言うならば、韓国も中華も「ずるい」「狡猾」をポジティブに評価している。日本語にも「狡知」という言葉があるが、それを実践している日本人は皆無に近い。残念だ。

 厳しい世の中、まずは生き残ることだ。そういう意味で「強」が「美」である。中韓と比べて日本は事実上の敗者だ。しかし、未だに自らの「美しい負け方」に自惚れし、相手の「醜い勝ち方」を罵っている。

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