魔法の杖、就業規則の不思議な世界

 今日の午後は、蘇州Y社での就業規則制度の説明・打ち合わせ。

 私がいま顧客企業に推奨している就業規則制度は、当社のオリジナル制作で、4万文字、50ページにも及ぶ巨大なものだ。

 複雑で、細かい規定がたくさんあって、厳しい内容も相当盛り込まれていることから、実際の導入に難色を示す顧客企業も少なくない。要点を説明するだけで丸々半日かかってしまうが、説明を終えると、ほとんどの企業が採用の決断をしてくれる。

 この5年間、数百社の人事労務紛争の事例データベース(当社の貴重な財産である)に基づいて、ケースを分類したうえで、系統的に対策を盛り込んだ集大成である。しかも、まだまだ成長途中で新規データを定期的にアップデートしている。

 半日に渡る私の説明は重要条項を一条一条に、なぜこのような内容になっているか、どのような紛争ケースの予防・解決に使えるか、なかった場合のリスクを説明するのだ。これをすべて聞いたとき、やはり必要だなあと実感してくれるのである。

 「間違いなく、中国一の最新鋭制度」と、使ってみて絶賛する企業も多い。紛争がめっきり減った、職場のムードが改善された・・・多くのプラス評価をいただいている。

 そして、導入の際、これだけ厳しい規則だと、従業員から反発は出ないものか。いやいや、心配はご無用。私が従業員大会で制度の説明をすると、ほとんどの従業員が自然に納得し、賛成してくれるのだ。魔法か?魔法といえば魔法だ。規則制度は、従業員をやっつけるための道具ではない。悪を抑止し、善を伸ばすものである。正義!正義は魔法の杖である。

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