手術を受ける、アレルギー鼻炎新療法に挑戦

 4月15日(金)。鼻の手術の日。持病のアレルギー鼻炎の治療で、昨年12月に予約を入れておいた。

 午前中はホテルで静養。昼食は宿泊先の帝国ホテルで軽く取り、入浴を済ませ(術後当日入浴不可のため)、14時30分、東銀座にある病院に到着――アレジオ銀座クリニック

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 15時15分、一回目の麻酔が始まる。これは二回目の麻酔注射を打つための麻酔だ。麻酔薬液の浸透したガーゼがぐいぐいと鼻の奥のまた奥へ突っ込まれる。痛いのと異物感、ただひたすら耐える。5分ほどで終了。待機室で麻酔が効くのを待つ。

 15時45分、二回目の麻酔が開始。今度は注射による浸潤麻酔。鼻腔内の両側に、何回も注射される。一回目の麻酔が効いてきたおかげで、異物感はあるものの、痛みはほとんどない。ただ麻酔薬のショックで心拍数が急上昇、胸が詰まるような動悸が全身に走る。10分ほどで二回目の麻酔が終わると、再び、待機室に入る。

 鼻腔だけでなく、口腔内も感覚を失いはじめる。

 16時20分、本手術スタート。鼻腔内の両側にそれぞれ4本の薬液注射が打たれる。アルコール成分が含まれているので、ジュワーッと強烈な焼酎でむせたような不快感が走る・・・。何とこの本手術は5分で終了。手術といっても、切開ではなく鼻の粘膜への注射である。

 「立花さん、大丈夫ですか、どんな感じですか」
 「うん、世界一、まずい焼酎を無理やり飲まされているって感じ。しかも、鼻で・・・」

 今回受けた粘膜注射療法というと、注射薬液はエタノールとステロイドの混合液で、ほとんど害や副作用はない。従来の治療法であるレーザー切除などのような外傷はほとんどない。一回の施術で効果は数年維持され、人によってはさらに長いようだ。

 この粘膜注射療法は、アレジオ銀座クリニックの呉孟達先生が開発した画期的な療法(アレルギー鼻炎、花粉症などに適用)だが、まだ、臨床のデータが少ない。私は日経ビジネスで記事を見つけて、色々調べた結果、挑戦することに決めたのだった。

 ちなみに、現在粘膜注射療法を受けられるのは、アレジオ銀座クリニックだけのようだ。保険適用対象外で、費用は10万円~15万円程度。

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