「お手」のできない犬はどこが悪い?

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 我が家の愛犬たちは、「お手」ができない。なぜなら、教えないからだ。なぜ教えないかというと、意味を感じないからだ。我が家では、トイレといった必要最低限以外のしつけは、いっさいやらない。

 犬は十数年しか生きられない。その平均6倍以上も長生きする人間に気に入られるために、いろいろ教え込み、調教することは、私の価値観では、決して「善」としない。

 犬に人間社会のいろいろなことを受け入れてもらうということは、人間の傲慢さから来ている。「お手」のできない犬のどこが悪いのか、どこも悪くない。

 犬が人間の指図でいろいろなことができることは、結局人間(主人)の自己満足でしかない。私は動物園もサーカスも嫌い。動物は自然体のまま、伸び伸びと一生を過ごすのがいちばん理想的だ。

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