上海日系飲食店の現状、萎縮止まらぬ日本人客層

 7月22日(日)、上海は台風。予定されていた食事会もキャンセル。夜は1人でホテル近くの焼鳥居酒屋で夕食。


 
 虹橋・新世紀広場に新しくできた店で味はまあまあ悪くない。というのも上海にあまり美味しい焼鳥店は少ないからだ。この店は「焼鳥居酒屋」という名で専門店と一線を画しているのは賢明なのかもしれない。居酒屋にしては焼鳥は悪くない部類に入ってもおかしくない。そもそも全体的に中国の鶏はあまり美味しいとはいえない。

 新しくできた店といったが、実はこの界隈、いやこの界隈に限らず上海の日系飲食店はここ数年にだいぶ顔ぶれが変わった・・・。

 上海の日系飲食店はとにかく平均寿命が長くない。もちろん少数の繁盛店もあることはあるが、全体的にやはり流動性が非常に高い。なかでも一際目立つのは中国人オーナー(または中国人配偶者)の健闘ぶり。特に昨今の情勢、絶対顧客数も平均客単価も断然中国人客が上であるから、日本人客相手のオーソドックス系はかなり苦闘を強いられている。

 「枝豆1皿にビール1杯で2時間も粘られたらたまったもんじゃない」。極端な事例ではあるが、日本人の消費ぶりに密かに苦情を口にする日本人経営者もいた。「商売だから、やっぱりいっぱい頼んでくれる中国人客のほうがありがたい。最近、酒も飲むようになって、いい客だ」

 日本人は金がないわけではない。消費意欲の萎縮だ。先行き不透明な将来に向けては誰もが貯蓄に走るし、金を使いたがらない。企業も経費削減で交際費予算がどんどんカットされている・・・。

 日中の格差は広がる一方だ。

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