問題はどこだどこだ、マレーシア移住勉強会開催感想

 マレーシア移住新政策の勉強会を開催して、事前・事後(事後アンケート回答)の質問を含めて感じたことを率直に述べたいと思う。

 まず、多くの方には、勉強、つまり「学び」の問題がある。学び不足ではない。学びすぎ、学校で学んだ間違った「枠組み」がこびりついていて、思考が囚われて、自由に思考できない(思考停止)状態だ。正確にいうと、「学び方」がきちんと学べていないことだ。

 その表れは、「なぜ?(Why)」を聞けないことだ。聞いてくる質問は、「What」「How」がほとんどで、「なぜ」を聞いてくる人はあまりにも少ない。少し具体的に説明しよう。

 人はそれぞれ困ったこと(遭遇した「事象」)を解決したい。しかし、その事象は、果たして本当の問題・課題なのだろうか。

 熱が出ているから、解熱剤ばかり飲んでも、問題解決できないことが多々ある。発熱は単にある事象(症状)にすぎないからだ。本当の病気ではない。発熱は免疫機能が反応し、体に侵入してきた悪い菌やウイルスと戦う良い事象である。だから、発熱を引き起こした原因は何かと、「なぜ」を問うことが重要だ。

 「なぜ(Why)」をたくさん、たくさん聞いて、掘り下げてやっと本当の問題(What)をつまみ出し、そこから問題をどう(How)解決するかを検討していく、というプロセスだ。私は経営コンサルタントだ。その仕事の中身も同じ。「Why」→「What」→「How」というプロセスを踏む。

 私が偉そうに物事を言っている。「上から目線」と感じられるかもしれない(そういう方が数人、私に明言した)。そのとおり、上から目線だ。だったら、上に上がればいいじゃないか。そうしたら「横から目線」になる。どうしても「上から目線」が嫌だったら、私のもとから離れればいい。視線を合わせることがなくなる。とても簡単。

 私は他人より多くの知識をもっているわけではない。たった1つだけ、「なぜ」を問う力は、多くの人より上だと思っている。もし、なぜ「上から目線」を感じるのか、という「なぜ」を追い求めたら、おそらくそこにたどり着くだろう。

 だから、「なぜの問い方」が重要で、そのために1冊の本を書いた(『「なぜ」からはじまる「働く」の未来』)。悪いことは言わない。一度手にして読んでください。そんなに難しいことは書いていない。そのうち、読書会を開く。読んでも分からないことがあったら、聞いてください。お答えします。

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