アジアは日本を捨てる、二大勢力の新冷戦構図

 イラン、さらにインドが上海協力機構に加わった場合、「ユーラシア大陸国家 vs 日米英海洋国家」の構図が出来上がる。対決の最前線は、第一・第二列島線間のゾーン。日本台湾捨て駒になるということだ。

 マハティールはこの本質を見抜いて、ASEANが中国側に立つよう呼びかけた。リー・シェンロンも同じく、その立場だ。アジアのなか、日本だけが最悪の境地に陥ることはほぼ間違いない。日本は、完全に「売り」だ。アジア諸国はこれから「親日」ではなく、「捨日」だ。

 反中や親中ももはや命題ではなくなっている。民主主義が善で、独裁専制が悪というイデオロギー的な固定観念は捨てるべきだろう。自己保存という生物学的次元に目を向ければ、異なる景色が見えてくる。

 中国は中国の独裁者。
 米国は世界の独裁者。

 米国は中国よりはるかに悪質ではないか。この本質を認識できない者が大勢いるのは、その悪質を如実に物語っている。それは米国が民主主義という仮面を被ってカモフラージュしているからだ。

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