サバ州は魚の宝庫。なかに高級魚も多数含まれている。例を挙げると、中華料理に使われる高級魚「斑(バン)」は、ハタと和訳されるが、実に多くの種類がある。私がセンポルナ漁港のカフェで食べた「星斑米粉」は、虎面星斑(High Fin Grouper)を使っている。

ビーフンよりも、魚のぶつ切りがゴロゴロして豪華である。濁りスープの出汁は海の旨味が一体化している。そのレシピは秘密でもちろん教えてくれないが、推測では、各種の蝦の頭や魚の骨などから取っているように思える。高級魚をビーフンやお粥の具材にしてしまうのもまた贅沢だ。飲んだ後のこの一杯、昇天ものだ。
センポルナには大きな鮮魚卸売市場が2か所ある。朝と夕方2回に分けて水揚げされた魚が売られている。地元の海鮮レストランがここで仕入れ、マージンを上乗せして料理にして売るわけだが、一般客は市場で調達した魚をレストランに持ち込んで加工料を払って調理してもらうこともできる。ただ丸ごと1匹単位の持ち込みで、人数揃わないと1品でお腹いっぱいになってしまう。
では、市場で魚介類を買ってクアラルンプールに持ち帰ることができるのだろうか。例の旅行会社オーナーのおじさんに聞くと、事前に業者にお願いして急速冷凍をかけておけば、飛行機に乗せることができるそうだ。次回、是非やってみたい。