デフレ輸入か、上海は中華よりも日本食が安い

 虹橋の新世紀広場は、完全に日本食横丁になってしまった。最近新たしくできた3階の増改築部分にも店舗の入居が完了し、総3階建の一大ベルト地帯になった。

 寿司屋から焼鳥、焼肉、おでん、蕎麦屋、とんかつまで何でもアリ。もう1つ、面白い現象がある。上海の物価がどんどん上昇しているにもかかわらず、日本料理だけは割と価格が安定している。

 要するにまともな中華料理を食べるよりも、今の上海は日本料理が相対的に安くなっている。ある意味で、日本のデフレが上海に輸入されているようにも思える。過当競争の状況を前面に飲食店は価格を上げられないでいる。

 薄利多売で利益を出せばいいのだが、下手にすると日本国内のようにブラック企業化するのではないかと思わず心配してしまう。気になるのは店の顔ぶれが頻繁に変わることだ。長寿店が少ない。総じて中国人または日中カップルの経営店のサバイバル率がやや高いようだ。

 まあ、消費者にとっては嬉しいことだ。上海出張中は日本食づくしの毎日である。

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