プーケットの週末(5)~タクシー、ぼったくりの仕組み

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 プーケットの正規メータータクシーは元々バンコクより数割高い。今はメーター無視。全て言い値。ホテルもグル、呼んでもらったら、僅か3kmでも300~400バーツ(約1000~1500円)。格安になっているはずのGrabも一味徒党、450バーツからともっと法外な料金を取っている。

 プーケットのタクシーには、多重相場がある。空港から私の泊まるリゾートまでを例にすると、

 外国人相場は、700~900バーツ
 現地人オン相場は、400~450バーツ
 現地人オフ相場は、300~400バーツ
 
 こういうことを書いたら、私のフェイスブックに某日本人からこんなコメントが寄せられた――。「700バーツ以上でも激安。先進国国民として、値切りは恥。JICAに見習ってフェアトレードで喜んで払おう」

 とんでもない発言だ。あの「フェアトレード」の利権・闇を別としても、現地人相場は、アンフェア(不公平)レートか?外国人が値切ったら恥か?外国人ぼったくりの高値とフェアトレードをごちゃ混ぜにする思考停止の輩は、本質的違いすら理解できていない。

 典型的なフェアトレードの事例、中南米やアフリカのコーヒー豆。下流の末端消費者と上流の一次コーヒー豆農家の間に独占的仕入業者が入り搾取的な安値でコーヒー豆を買い上げるのがアンフェアという。しかし一方、東南アジアの現地市場では、タクシー料金も好例だが、そもそも消費者と事業者の直接取引であり、市場メカニズムが機能する下で形成された相場である。この現地相場こそが第一義的なフェアトレードである。

 そのフェアトレードを破壊しているのは、二重・多重相場である。外国人客が抱える情報非対称性を悪用し、人為的に作り上げたぼったくりのメカニズムこそがアンフェア性(不公平性)の表れにほかならない。ぼったくり料金を払って「フェアトレード」と自己満足と自己美化する輩こそ、恥を知れ。

 その日本人は後から、「チップを払うつもりだった」と強弁してきた。「義務」と「権利」の混同。表示料金とは、利用客が必ず全額(所定のサービス料も含む)を支払わなければならない「義務」である。これに対して、チップとは、秀逸なサービスに対する気持ちの表れ、それが利用客が独自の判断と裁量で支払う「権利」(払うかどうか、いくらを払うかを決める権利)である。

 タイの友人から教わった――。タイ人は、メータータクシーもGrabも使わない。その代わりに「Bolt」というアプリを使う。私も早速「Bolt」をインストールして運賃の試算機能でチェックしてみた。「Grab」はほぼ6割~倍ほど割高になっていることがわかった。最終日、「Bolt」のお陰で地元料金でKamalaの街からプーケット空港まで行けた――。

 Grab=633バーツ
 Bolt=395バーツ

 7割高とは、「確信犯」としか思えない。前日1泊だけ泊まった小さなホテルフロントのお兄さんは、「Boltは、ほとんどの外国人は知らないから、現地相場だ」と密かに教えてくれた。

 島全体の「談合」だった。情報非対称性の学習事例として入手した。感謝!

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コメント: プーケットの週末(5)~タクシー、ぼったくりの仕組み

  1. bolt、知りませんでした。昨日プーケットから帰国してきました。ホテルが丘の上にあったことから、バトンビーチまで片道500バーツかかることから、毎日の行程に悩んでおりました。早く立花さんのブログに出会っていれば…。泣
    しかも地球の歩き方のネットにもGrabについて書いてあったので、Grabしかないと信じ切っておりました。

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