ハジャイは、典型的なタイ南部都市で、タイ、マレーと中華という3つの文化が混ざり合っている。ユニークな食も期待できそうだ。夕食に選ばれたのは、「ジェーレック・レストラン(Jae Lek Restaurant)」。ネットで調べた結果とホテルに聞いた結果は一致しているので、間違いない。
店の看板では、「タイ料理」と「中華料理」の両方を掲げている。ウエイトレスは中国語のできるミャンマー人女性。この土地でしか食べられない、タイらしくて中華っぽい料理を紹介してくれと頼んだら、まずはトムヤムフィッシュ炒めとグリル豚頸肉でどうですかと。
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勧められた通りの注文をしてみると、お見事。これは確かにタイというか中華というか、似ても似付かないユニークな料理だ。見た目ではごくごく普通の一品だが、言葉で表現できないほど微妙な味付けが印象的。異文化がミックスしたところでこんな面白い味覚が生まれるものだ。
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さらにキスのタイ風唐揚げも初体験。食材はイメージ通りで、調理法もそんなに特別なものではないが、味付けだけは表現できないほど複雑だ。異なる食文化が勝手に交差してみると、自ずとこうなるのだろうか。私は食文化研究家ではないので、答えようがない。
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「本格的な〇〇料理」という日本人的な感覚はもはや、ナンセンスになる。そもそも「本格的」とは何か。なぜ「本格的」でなければならないのか。料理人が一筋で守ってきたものに価値があるとすれば、二筋三筋が王道から外れた邪道になるのか。世の中には無数の解釈がある。
主食はカレーに決まっている。タイ南部の料理で代表的なものと言えば、「マッサマンカレー」。こちらはマレー風タイ料理と言ったほうがいいのか、それともタイ風マレー料理なのか。もうどうだっていい。美味しければそれでいい。見た目では濃厚だが、食べてみるとあっさりしていてご飯に多めに汁をかけたくなる。
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ご馳走様でした。