ベトナムの不動産投資、供給過剰のリスク増大中

 最近ほぼ毎日のように、メールボックスにはベトナム不動産物件の最新販売情報が舞い込んでくる。

 一昔の中国に見られた光景ではあるが、ベトナムもいまやバブルの真っ最中というわけだ。友人からも、ホーチミンに不動産投資はどうかと意見を求められたりする。

 まず、一言で言ってしまえば、いまのベトナムは不動産を作り過ぎ。総量的に需要は確かにあることはあるが、中国市場ほどのスケールがないので、供給過剰のリスクが潜んでいる。

 次に、公共交通の開発が遅れている。ホーチミンのメトロ1号線の開通は、当初予定の18年から20年にずれ込んでいる。さらにメトロ2号線はもっとひどい。当初計画では、16年着工19年完成、20年運行開始の予定だったが、土地収用の難航や設計調整の問題で、完成は24年にずれ込む見込みになっている。

 私が2年前、外国人に不動産所有権を開放する法改正と同時に、ホーチミンの2区にプレビルドのコンドミニアムを購入した。物件はあと2~3か月で完全竣工し、引き渡しには問題がないとされているが、隣接する1号線の駅の稼動は当分先になる。物件の相場はもちろん購入時に比べて上昇はしているが、大幅な上昇にはなっていない。メトロ開通の遅れも主因であろう。

 にもかかわらず、いろんな物件の開発が次々と行われている。おいおい、ちょっとやり過ぎじゃないかと言いたくなる。そんなところで、2軒目の物件に手を出すつもりはまったくない。

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