ベトナムの日系企業現場で見られる各社の就業規則は、どこも似たり寄ったり。それは雛型が使われているからだろう。雛型といえば、以下の特徴を有している。
特徴その1.現地労働行政官庁が起草したもので、基本的に労働者側の権利・利益が強調されている。
特徴その2.雛型故に最大公約数的な内容しか盛り込まれておらず、各社への最適化カスタマイズがなされていない。
特徴その3.企業経営に詳しくない弁護士によって、労働法が単に分解され盛り込まれただけである。
特徴その4.2015年政令5号27条所定の「法定5項目」を中心に作られており、企業にとって重要な「約定部分」が欠落している。
特徴その5.内容が抽象的であって黙示部分が多く、運用上の解釈がなされていない。
就業規則は企業の経営・労務管理の基盤を成し、企業の基本法であるだけに、その中核的な重要性は言うまでもない。では、ベトナムの経営現場に適合する就業規則とは何か。ハノイ6月4日(月)・ホーチミン6月7日(木)で「失敗しないベトナム就業規則の作り方(第1部)~勘所と基礎知識本セミナー」を開催する。
第1回は、まず基本原理、基本知識という俯瞰的・総論的なところから入り、後日(7月下旬または8月初旬予定)の第2回では、規則制度各章(各制度)の重点作成要領というディテールを取り上げ、分かりやすく解説していく。
【予定主要内容】
● 就業規則と労働契約の関係と取り扱い方
● 市販ひな形就業規則の転用はなぜ危ないか?
● 法改正に追われない恒久的に使える就業規則の作り方
● 法定事項(5項目)よりも重要な「非法定事項」とは?
● 緻密な用語の定義はすべての内容を左右する!
● 就業規則の合法性・合理性と拘束力とは?
● 就業規則の制定・改定手続と運用ルール
● 作成テクニック~具体性と抽象性、明示と黙示
● 制度の構造・技術・運用の三位一体化
セミナー参加のお申し込みは、こちら。