サパの旅(番外編)~旅のコンティンジェンシー・プラン

<前回>

 反省の連続だ。今回のサパの旅、突然に遭遇する病気。適切な病院もなく、最寄の都市部までのアクセスが長いことで左往右往の結果になった。それは事前にしっかりコンティンジェンシー・プラン(Contingency Plan:緊急時対応計画)を立てなかったからだ。すべての責任が私にあった。

 旅先ごとの病院リストを準備していなかった。適切な病院がない場合、万が一のときにどうすべきか。移動するのか、とどまるのか、あるいは別のオプションで対応するのか。さらに超がつく不測・緊急時にヘリ搬送は可能かどうか・・・などなど。リサーチはまったく着手されていなかった。

 このような予期せぬ事態に備えた計画があったら、もう少し落ち着いて対応できただろう。あらゆる事態にいかに適切に対応できるかが経営力だ。経営とは企業だけでなく、個人ないし家庭においても、セルフ・マネジメント、あるいはファミリー・マネジメントという概念があってその延長線上にある。

 「未曽有」やら「想定外」やら、その類の言葉が氾濫する今日においてこそ、自己責任にフォーカスしたい。真の「安心」とは、他力本願に基づくものではない。自分がしっかり勉強し、理解したうえで作り上げたコンティンジェンシー・プランはやはり欠かせないし、それが相対的「安心」の担保にもなろう。

<終わり>

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