ジャーナリスト野嶋剛氏と会食、組織と人材の力関係を考える

 東京・赤坂で久しぶりに友人でジャーナリストの野嶋剛氏と会食。香港デモから、米中紛争、大学や学会、メディアの現状、日本型組織の運営問題までと幅広い話題で盛り上がった。

 朝日新聞という巨大組織から脱出した野嶋氏は、水を得た魚のように大活躍を遂げた。「人材」とは何か。「人材」とは特定の「会社」にしか貢献できない人でなく、「社会」に貢献できる人である。どんな組織に所属しても、しなくても、価値をもたらす人である。私はそう思う。

 組織から離れる「遠心力」を持つのが「人材」であり、そうした人材を引き止めるために会社は「求心力」を持たなければならない。その遠心力と求心力がちょうど良い具合に均衡化したときに、組織と人材の関係が最善の状況に昇華する。

「遠心力>求心力」になった場合は、組織から人材が流出する。その反面、「求心力>遠心力」となれば、両者の関係が単なる「粘着力」(一見「定着」であるかのように見えても)に変質し、それが「ぶら下がり組」誕生のメカニズムである。

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