地方に住もう!都市は危険な場所だ

 私は東京首都圏や上海、香港といった大都市に住み、2013年当時のマレーシア移住も、当たり前のように首都クアラルンプールを選んだ。後日、自然環境を求めてクアラルンプール郊外に移ったとはいえ、都心まで車で30~40分で行けるような場所であるから、田舎とは言えない。実は本気で地方移住を検討している。

クアラルンプール郊外の自宅にて

 ウクライナ戦争をみていると、都市はどうしても攻撃のターゲットになり、住民が特に大きな被害を受けていることが分かる。当たり前といえば当たり前だ。都市攻略は合理性があって古代からの戦法だ。

 戦乱だけではない。地震などの自然災害も、コロナのような感染症も、食糧危機も、どれをとっても都市部の被害やリスクが相対的に大きい。とにかく都市住まいは何かと危ない。

 人口密度が高ければ高いほどその分リスクも増える。ではなぜ都市に住むかというと、教育や就職、娯楽、ビジネスのチャンスは断然都市のほうが多いからだ。若い頃は都市のスカイラインやら「百万ドルの夜景」やら見栄を張っていたが、年を取ってくると、少しずつ感覚が変わってくる。

 堀江貴文氏は「住む場所などどこでもいい。これだけテクノロジーが発達した時代に、なぜみんな『住む』ことにこだわるのか」という。その通りだと思う。「都市」という概念にこだわる必要はなくなった。

 VUCAという、予測不可能な時代である。自分の住む街だけが安全だという保証はない。いつ危険がやってくるかわからないので、リスク回避を考えざるを得ない。ということで、私はマレーシアの中でももう少し辺鄙な地方、できれば田舎に住みたいと、検討し始めた。

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