コタキナバル(6)~エビや牛モツ、ラクサもいろいろ

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 ラクサ。マレーシアを代表する料理、あるいはシンガポールを代表する料理、諸説があるなか、一括りにして、マレー半島料理で良かろう。怡豊茶室(Yee Fung Laksa)の特上蝦ラクサは、旨すぎる。スパイスとココナッツミルクが口の中で絶妙な味のハーモニーを織りなし、それにプリプリした大きな蝦…。

怡豊茶室(Yee Fung Laksa)の特上蝦ラクサ

 もう1つの看板料理は、牛雑(牛モツ)ラクサ。こちらは蝦ラクサと対照的に、醬油味のスープは、牛1頭の旨味が凝縮されている。高級食材ではないが、中華レストランはモツ系の食材を重宝している。そもそも高級食材やB級といったランク付けの下で、値段に数倍や数十倍の差があっても、味はそれだけの差はあるのだろうか。

怡豊茶室(Yee Fung Laksa)の牛雑(牛モツ)ラクサ

 コタキナバルのガヤストリート(Gaya Street)は、B級天国。怡豊茶室(Yee Fung Laksa)もその中の1店である。「茶室」という名のついた中華系食堂は、主食となる麺や飯のメニューがメインで、野菜炒め以外の料理は原則出さないし、営業時間も朝だけだとか午後や夕方に閉まるとか不規則で、レストランよりもカフェに近く、カジュアル感満点。

 マレー半島と比べると、コタキナバルの「茶室」は多くのマレー系の人が働いているのが特徴。ノンハラルであるにもかかわらず、忌避される様子はない。実はボルネオ島では、華人と原住民を含めた他民族系との混血がかなり進んでいるという。それだけでなく、イギリス領時代に布教されたキリスト教も定着していることから、文化的「ミックス度」の高い地域である。

 ガヤストリート(Gaya Street)は、中華系のお店が3分の2以上を占めている。随所に漢字表記があって改めて中華パワーを感じさせる。

 11月16日(水)、コタキナバル滞在4日目。ブランチでラクサを食べて、あとはホテルに戻り、軽く泳いで運動して消化促進のうえで、夕食の時間を待つばかりだ。翌日のクアラルンプール帰還に備え、本日は一応食べ納めということで、夕食はやや重いシーフードを予定している。

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