苫小牧食い倒れ(1)~魚金食堂 vs マルトマ食堂

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 ニセコ視察を終え、苫小牧に余分1泊の滞在を作ったのは、食べるためだ。せっかく北海道まできて、このまま帰るわけにはいかない。魚介類が食べたい。がっつり、豪快に食べたい。北海道の友人に勧められたのは、苫小牧。

苫小牧・魚金食堂の名物「わがまま海鮮丼」

 12月1日(木)朝、ニセコは大雪。通常より時間がかかるとみて、予定より30分繰り上げて出発。ニセコから苫小牧までの100kmの雪道を一気に走破する。昼ご飯は苫小牧で食べたいからだ。しかも、夕食との間隔を開けるために、早めの昼ご飯だ。

ニセコから苫小牧に向かう

 11時、苫小牧港にある魚金食堂に到着。苫小牧のような漁業街は、街中の一般レストラン以外に必ず「築地」のような水産業者が直営する食堂がある。魚金食堂もその類に該当し、苫小牧(場外)市場で鮮魚店が直営する海鮮丼、市場めしの専門店である。

苫小牧・魚金食堂、以下同じ

 苫小牧といえば、有名な「マルトマ食堂」。今回はワケあって遠慮させてもらった。まず、室内は狭いだけに「密」の状態になっていたこと。次に、空席待ちは「建物の外で並べ」という不愛想なおばちゃんがいたこと。冬の港、海風にぶるぶる震えながら待つほどの根性は私にない。

 魚金食堂は海辺のマルトマ食堂から徒歩2分の大通り沿いにあって、料金は少しばかり高いが、店内は広くゆったりしているし、スタッフもみんな親切。元々、魚金食堂とマルトマ食堂は1食ずつの予定だったが、結局2日連続魚金通いになってしまった。

 まず絶品刺身をつまんでから、ホッケを注文。ホッケ開きの焼きはお馴染みでよく食べるのだが、ここのホッケは格別だ。厚みが半端ない。魚よりも「肉感」満点。まるでステーキのような「化け物」だ。圧巻の一言。やはりここまで来ないと、食べられないものってあるのだ。

 味も素晴らしい。骨までしゃぶりたくなる。いや、正確にいうと、骨せんべいだ。小骨や頭は程よい焦げ目がついてカリッと香ばしいから、バリバリと胃袋に収めてしまう。運転中でノンアルコールビールしか飲めないのが残念。

 ご馳走様でした。

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