帰化人・外国人 vs 純系日本人、日本社会の構図その本質とは?

 帰化人の話。法務省の発表データによれば、1952~2022年の合計帰化者数は、59万2000人。8割の存命率で計算すれば、現在は約50万人。

 戦前からの在日など諸々を多めに入れておけば、いわゆる「非純系日本人」は100万人程度と推算する。さらに参政権のない在留外国人・特別永住者の300万人弱を合算すると、400万人。日本の総人口に対して、3%である。そこで、私の住むマレーシアと比べてみよう。

 日本=純系日本人:非純系と外国人=97:3
 マレーシア=マレー人:華人系・インド系=69:31

 マレーシアでは、7割のマジョリティであるマレー系が弱いので、彼らを助けるために、ブミプトラ政策を取った。ところが、それが失敗した。

 では、日本の場合、97%の超マジョリティ純系日本人を支援する政策を取ったらどうかと。それは大変なことになる。97%の中、1~2割ほど優秀な強者純系日本人も当然、優遇対象となるから、その人たちは鬼に金棒で、大出世する。残りの大多数の純系がどん底に陥り、格差がますます広がる。

 保守系の一部が(純系)日本人を支援するよう求めても、結局、純系弱者を選別して彼らを助けることはできないのだ。たとえ3%から30%へと、不純系の数が10倍に増えても、マレーシア同様、問題はおそらく解決できない。それどころか、さらに悪化するかもしれない。

 これは本質的に、人種や純不純の問題ではない。強者と弱者の問題だ。日本は元々弱者(後進)に基準を合わせる国であり、それ以上基準を引き下げると、日本はもっと速いスピードで世界の底辺弱国に転落する。

 マレーシアはどうして先進国になれないのか?ブミプトラ政策に代表されるように、弱者に基準を合わせるからだ。その点では日馬が酷似している――。物価が安く、海外で稼いでいる人には住み心地の良い国なのだ。日本もマレーシア化するだろう。観光先だけでなく、移住先としても人気ランキングが上がるかもしれない。

 さらにみると、マレーシア人で優秀な人はみんな、シンガポールや海外へ脱出する。これも日馬が酷似する構図になるだろう(なりつつある)。それだけの話だ。帰化人も外国人もほとんど関係がない。

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