マレーシア移住の成敗。「定着」か「撤退」かで判断するべきではない。たとえば、当初から数年ロングステイして日本に帰国するという予定の人は、引き揚げるのは失敗でも何でもない。
海外移住。そもそも何が成功で、何が失敗か。簡単にいうと、「目的達成」できたかどうか、どのくらい達成したか(達成度合い)で評価する。そうすると、まず問われるのは、「目的」とは何かだ。たとえば、次のような目的を上げることができる――。
● 事業の展開
● 就職・キャリア
● 子供の教育
● 語学・留学
● 海外体験
● 家族と合流(例:国際結婚)
● 節税対策
● 優雅な暮らし
● 格安な暮らし
● 生活環境
● リスク回避(日本のリスク)
● 現実逃避…など。
複合的に上記目的の組み合わせもあれば、移住してみると、意外な発見や展開があったりして途中で目的変更があってもいい。特に当初の目的にこだわる必要はない。意外な展開で、目的変更で望外の喜びを得れば、「大成功」と言える。言ってみれば、目的は「幸せになる」ことだ。
「失敗は必然、成功は偶然」という言葉がある。あるいは「勝ちには偶然の勝ちがあり、負けには偶然の負けはない」とも言われるように、必然的な失敗だけは避けたい。
まず、移住の目的がはっきりしないことだ。何となく海外移住がいいなと思って、マレーシア移住は今人気だから、そのまま流される人は意外にも多い。これは失敗の第一歩と言っていい。
いちばん注意したいのは、移住説明会。マレーシアの良さを「1、2、3、4…」と羅列し、参加者の夢を膨らませるのはいいが、移住希望者が移住に適しているかどうか、果たして移住で幸せになれるかどうかにはほとんど関心がない。関係ないからだ。業者の目的は、売り上げ、移住ビジネス案件の成約だけだ。
次回は、怪しい業者の話をしよう。