大谷事件とアメリカによる日本潰し、愚民化政策の奏功

● 大谷は悪でなければ、愚である

 大谷翔平投手は3月25日(米現地時間)、専属通訳だった水原一平の違法賭博について声明を発表し、自身が一切かかわっておらず、水原が大谷の口座から金を盗んだのだと述べた。直感だが、大谷は、嘘をついている。全く感知しないことはあり得ない。

 しかし、彼には、「全く知らない」「知っている」という2択しかない。「一部知っていた」という答えがキャリアの全面崩壊を意味するからだ。ゼロサムゲーム、これが大谷人生最大の賭博である。「囚人のジレンマ」という、ビジネススクールで学んだ有名な事例(ゲーム理論)を思い出す。

 どっちに転んでも、大谷の崩壊は既に始まった。その理由は以下の通りだ。

 1. 彼は自分の主張通り、数億円の金が動いても、全く知らないというなら、ギネスブック級の馬鹿であることが証明される。
 2. 上記論理は、アメリカ社会では通用しない。もちろん日本人ファンも全員が馬鹿ではないから、大谷離れは避けられない。
 3. このような出来事を前面にして、大谷は心理的に全く動じず、従来通りに練習と試合に打ち込めるのか。パフォーマンス低下の可能性も出てきている。
 4. 利益に聡いスポンサーが離れる可能性もある。タレントもスポーツ選手も大衆向けのイメージビジネスである。
 5. アメリカ当局の思惑や動機付け、捜査態勢に左右される。思い切った捜査をするかしないかの主導権は、アメリカが握っている。
 6. 水原が吐く可能性もある(「囚人のジレンマ」というゲーム理論)。これは上記の米国警察の取り調べに左右される。

● 不審な点の数々

 補足だが、水原の年収は9万ドル弱、そこで450万ドル(約6億7500万円。ただし、米連邦検察は4月11日1600万ドル(約24億5000万円)に訂正)の信用枠を提供する胴元などいない。いるとすれば、大谷が連帯保証人を引き受ける必要がある。このスケールの賭博ができるのは、大谷自身しかいない。最近の世界は、何でも「代理」制。代理戦争も代理テロもあれば、代理賭博もあり得る。法律では「信託」という美名がついている。信用して託すと。

 水原が勝手に大谷の口座を「不正使用」したとしたら、3つのシナリオがある。

 シナリオ1、大谷本人名義のユーザーアクセスを盗用してやった(ネットバンキングの送金は通常、本人携帯にワンタイム・パスワードの送付・入力など2 ~3段階認証プロセスが必要だ)。アクセスも送金も権限なし。賭博罪+詐欺罪+窃盗罪+金融犯罪+ネットセキュリティー犯罪など。
 シナリオ2、別口開設された経理事務名義のユーザーアクセスを使ってやった。アクセス権限有り、送金権限なし。賭博罪+窃盗罪など。
 シナリオ3、大谷と一緒に送金手続を行った(当初の説明通り)。アクセスも送金も権限あり。賭博罪+大谷の賭博幇助罪など。

 ただいずれにしても、納税申告にあたって会計士が関わり、監査が入るので、それをどうクリアしたか、謎である。税務関連の不正があれば、さらに罪状が増える。総量的、総合的に法的責任が一番軽いのは、シナリオ3。それ以外は、水原の法的責任がかなり重いものになり、刑も違ってくるだろう。

 さらにもう1つ疑問がある。大谷の資産額だと、プライベートバンキングの中でも、VIP顧客になれる。銀行では、金融業務にあたって通訳付きで専属マネージャーが担当してくれるはずだ。なぜ利用しないのだろうか。

● 愚民政策の大成功

 もっとも馬鹿馬鹿しいのは、事件で一喜一憂するファンたちだ。大谷が白か黒かの賭けである。大谷は、犯罪の悪人でなければ、ギネスブック級の馬鹿だ。大谷事件は愚民化政策が成功した証だという人がいるが、まさにその通りだ。もっと強烈なのは、馬鹿が馬鹿の自覚もなく、SNSで馬鹿をありのまま曝け出すことだ。

 大谷問題、私は半年前から指摘してきた。日本人大衆の愚民度を曝け出すような典型的な事例である。

 「大谷が日本人の誇り」とか「暗い日本社会の光」とか、勝手に自己投影して国家や社会次元の一般論化するのが愚民だ。凡人の大谷を神聖化する。神は凡人のように悪に関わることはない。しかし、凡人は所詮凡人。凡人が神の座から転落すれば、「誇り」も「光」も一瞬にして「恥」と「闇」に転じる。

● 日本社会の問題

 中国に負けた今の日本は、アメリカに去勢されたからだ。玉なし、魂なし国家に成り下がったのだ。米国による日本潰しは、1980年代に始まっていた。日本の技術が米国を凌駕し、東方の大国が台頭する勢いを見せたところで、今の中国同様、日本は米国の敵になったのだった。

 プラザ合意を日本があっさりと飲んだことをみた米国は、90年代以降にエスカレートした。日本人の思想統制、愚民化政策に乗り出し、それが見事に奏功し、日本は衰退の道をたどった。

 この本質を見抜けず、親米イコール保守と思い込んでいる日本の偽保守派は、まさに米国の洗脳が成功した証である。

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