戦争や生命そして人間、哲理で感動するアダージョ@ハノイ

 土曜の夜、ハノイのオペラハウスでコンサート鑑賞。

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 前回ハノイで知り合った本名徹次氏監督・指揮のベトナム国立交響楽団、曲目はバーバー・弦楽のためのアダージョ、プロコフィエフ・ピアノ協奏曲第3番、最後にエルガーのエニグマ変奏曲(謎の変奏曲)。

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 見所は何と言っても、あのベトナム戦争を描く「プラトーン」でお馴染みの「弦楽のためのアダージョ」。ゲスト指揮者でアメリカ人のデイビット・アラン・ミラー氏、そしてベトナム人のオーケストラと観客、それぞれどのような心境でその場に臨んだのだろう。

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 少なくともバーバーが1937年に作曲した当時、ベトナム戦争を想定したわけではない。でも、まさにあの戦争シーンにぴったりのこの曲。意外にも戦争の政治的意味や残酷さを意識させるようなものではなく、生命や人間の絡み合いといった次元の宇宙的哲理を示唆するものであった。

 知らないうちに涙が溢れる・・・。そんなハノイの一夜。

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