「失われた30年」の錯覚、日本人は自分に騙されている

 「失われた30年(損をした30年)」よりも、私は「得られた40年(得をした40年)」に注目し、戦後70年を前40年と後30年に分けて考えている

 利得の前40年があっての喪失の後30年。人間は利得(幸福)よりも喪失(不幸)に対する感度がはるかに高い。そして利得との相対比較に引きずり込まれ、喪失の苦痛をいつまでも味わい続ける。つまり利得が「常態」、喪失は「非常態」。そこで、「非常態の常態化」、つまりニューノーマルの受け入れが必要になる。

 戦後の前40年は、利得の40年。それがある意味で幸運に過ぎなかった。私の言葉に置き換えると、次のようになる――。

 Right Person (Who) in a Right Place (Where) at the Right Time (When) meets Right Things (What) happen, if you can know the Right Reason (Why), then you will find the Right Way (How) to go.

 私流の5W1Hである。日本人というWho、日本というWhere、戦後というWhen、高度経済成長というWhat、これらにWhy(必然性か偶然性か)を問いかけ、これからのサバイバルHowを知ろう、というのがあるべき姿ではないか。

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