なぜうまいのか、ベトナムの韓国料理

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 ベトナムの韓国料理、とにかくうまい。

 ハノイで某日系企業の日本人社長と会食することになって、どこか美味しいレストランはないかと尋ねたら、韓国料理がお薦めだと。打ち合わせを一通り終え、案内された목향(モクヒャン=Moc Huong Restaurant)で食べてみたら、驚いた。本番韓国で食べたのとまったく同じ味。レベルが高い。

ハノイの韓国料理店・목향(モクヒャン=Moc Huong Restaurant)

 なぜ、韓国料理がうまいかという質問に答えは極めて単純――。「韓国人が多いから」。ベトナム在住の韓国人は十数万人、ほぼ日本人の7~8倍。ハノイは至る所に韓国料理店があり、当然商売の競争が激しいわけだ。北東アジアの顔立ちをしていれば、まず現地では韓国人と認識される。

 最近、ベトナム人から聞いたのだが、外国語の勉強で韓国語か日本語かで迷う人も多いらしい。ベトナムでは日本人のプレゼンスが低下している。そう実感せざるを得ない。

 ベトナムに限らず、アジアでは「脱日」が確実に進んでいる。

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