米国のために死ぬんじゃない、日本の偽保守・似非保守に「NO」!

 日本のいわゆる主流保守派は偽物だ。

 話はウクライナ戦況から入る。ここ数日、ロシア軍は好調で快進撃中。一方、ウクライナ軍の捕虜に老人や少年、女性が増えているようだ。1年前から言ってきた。ウクライナは早い段階で降伏して損害を最小限に抑えたほうがいい。意味がない。死んだら一巻の終わり。祖国のためならまだしも、アメリカのために死ぬとなると、馬鹿馬鹿しい。

 アメリカは、他国のために戦わない。戦うなら、すぐに潰せる小国しか相手にしない。それでも勝てないケースが多い。第二次世界大戦終戦から今日に至るまでの間、主な戦争でアメリカが勝ったのは湾岸戦争くらいだ。ベトナムにも負け、朝鮮戦争は未決のままになっている。アメリカが強いという神話をまとめに信じてはいけない。

 日本はアメリカが守ってくれると信じ込んでいる。では、中国が日本に核を打ち込んだ場合、アメリカは中国本土に核を打ち返してくれるのか。その可能性はほぼゼロとみていい。第三次世界大戦になってはいけないというアメリカの大義名分があるからだ。結局潰されるのは日本である。つまり「捨て駒」にされるだけだ。

 日本の保守といえば、親米。よく考えてほしい、独立国家としての自主権行使こそが保守の本旨本流ではないか。国家には国益至上であり、アメリカは日本をうまく利用し、搾取するのも米国国益に合致している。お金ならまだしも、戦争となれば国民の命が奪われるのだ。

 アメリカは、ヨーロッパでドイツ、アジアでは日本をそれぞれ飼い犬にし、ロシアと中国を牽制している。ただ絶対にこの2か国には核を持たせない。核を持つことは「自立」を意味する。日本やドイツくらいの大国は核をもった時点で、中国やロシアと対等の立場になり、アメリカのいわゆる「保護」を必要としなくなる。これがアメリカの一番恐れていることだ。

 日本とドイツが真の独立国になると、地政学的には、日中がアジアを仕切り、露独はヨーロッパを仕切ることになる。すると、アメリカは北米の主に降格し、偉そうに指図できるのはカナダとメキシコの2か国だけになる。それはアメリカが絶対に許さない世界秩序だ。

 「日中」とは、決して単純な仲良しの「日中友好」ではない。中国と対等の立場で利害関係の駆け引きをすることを言っている。今の日本は政治的にアメリカに頭を下げ、経済的に中国に頭を下げている。この状態から脱却し、背筋をピンと伸ばしてしかるべきルールを決め、中国と共同でアジアを仕切っていくのが、日本のあるべき姿ではないか。

 さらに言うと、中国は強者を畏怖し、弱者を見下す国だ。強くなることは、中国と付き合っていくうえで唯一の出口である。それでも、日中二強がまとまらず、戦争を始めるなら、それはやむを得ない。ただ、それは日本人はアメリカのためでなく、自国日本のために戦う戦争である。

 ウクライナ戦争で戦死したロシア兵士は、祖国ロシアのために献身した。これに対して、ウクライナ兵士は他国であるアメリカのために死んでいるものの、アーリントン国立墓地に埋葬されることはない。国家が失われた国民の尊い命に対して、第一義的な責務を果たせない指導者ゼレンスキーはまさに犯罪人である。

 わが日本国。靖國神社に眠っているのは、祖国日本のために殉難した英霊たちだ。その戦争がどんな戦争であれ、関係ない。過去はそうだった。今日も未来もそうであり続けるべきだ。太平洋戦争で日本兵は日本のためにアメリカと戦って散華した。これからアメリカのために戦うべきであろうか。

 これこそが、真の保守が考えるべきことではないだろうか。核の保有、戦争に備えた経済産業の自立、米中とのトライアングル外交、これらの議論はまったくされていない。議論できる雰囲気すらない今の日本、主流保守は紛れもなく偽物だ。

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