バンコク視察(2)~痛風鍋目当ての博多料理店

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 「痛風鍋」という名に惹かれ、バンコクの博多料理店「照(Terra)」トンロー(Thonglor)店に出向く。白子、あん肝、牡蠣、いくらという痛風鍋。これで本当に痛風になったら、私は一番幸せな被害者だ。それにしても、ネーミングがいい。実は以前マレーシアで「痛風丼」を食べたことがある。

痛風鍋

 博多名物のごまぶり。ぶりがなく、代わりにかんぱち。不勉強で恥ずかしいが、このごま系統は初体験。うまい、うまい。今までなんで知らなかったのか。今度、福岡に行ったら、たらふく食べたい。

 牛レバー刺しも出てくる。日本国内でなぜ禁止になったか。食中毒が発生するリスクがあるからだ。消費者が自己責任で食べたい場合もあろうから、お店の責任を一切問わないという誓約書にサインしてでも、私は食べたい。海外で良かった。日本の法律に縛られることはない。

 続いて牡蠣ポン酢やらアワビ刺身やら、どれも絶品。そこで、気が付いたら、この店に日本人シェフがいない。それは特に珍しいことでも何でもない。ベトナムやマレーシアもそうだが、最近ローカルが切り盛りする和食店がどんどん増えている。ただ、教育のこと、気になる。

 番頭のサイさんに聞く――。

サイさん

 「あなたは、料理人の修業にどのくらい時間がかかった?」
 「3日です」
 「えっ?嘘じゃない?」
 「本当です。1日目は〇〇を勉強して、2日目は△△…」
 「誰から勉強したの?」
 「社長です」
 「社長さんは今どこにいるんですか?」
 「バンコクです」
 「突然で恐縮ですが、明日、社長さんに会えませんか?」
 「じゃ、電話してみます」

 数分後、アポが成立。翌日午後、お店で社長さんと会うことになった。

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