サパの旅(9)~高熱、旅先の病気ほど厄介なものなし

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 10月13日(土)。長い1日のツアーが終わり、17時過ぎにホテルへ帰着。酷い疲労感に襲われ、一気にベッドに倒れ込む。おでこに手を当てると、微熱だ。夜、ホテルのレストランに週1回の少数民族舞踊ショーがあって、すでに予約も入れてある。止めるわけにはいかない。

 食欲があまりなく、運ばれてくる料理は一応3分の2ほど食べたが、酒にはまったく手をつけられない。いつもと違う。体調が優れない。1時間のショー。最後の15分はついに限界に来た。中座を余儀なくされ、部屋に戻った時点で、全身の力が一気に抜け、またもやベッドに倒れ込む。

 熱がぐんぐん上がり、寒気がしてぶるぶる震える。夜中何回も目覚めては水分補給をするが、熱はまったく下がる気配がない。唇が焼けるように完全に水分を失っている。全身の筋肉痛も酷い・・・。感染症だ。体のどこか細菌やウイルスに侵入されたに違いない。発熱は体自己防衛のための手段。まず呼吸器では、咳も鼻水もなく違うようだ。次に考えられるのは消化器。つまり、感染性胃腸炎という可能性が濃厚だ。

カンカウ(Can Cau)一帯の棚田風景

 一夜明けて日曜日。午前中に予定されていた棚田ウォーキング・ツアーはキャンセル。ホテル側が急病と聞いたら、特別に無料キャンセルで対応してくれた。そこで病院へ行くかどうかの問題に直面する。正直サパという山岳部の街に満足できる医療機関は皆無といっていいだろう。細菌培養など検査の結果を待つことになったら大変。むしろ早い段階で都会部へ移動したほうが賢明だろう。

 とはいっても、39℃ないし40℃近くの高熱では、移動ができない。まずある程度熱を下げる必要がある。英語で書いた症状をフロントに妻が持っていき、スタッフにベトナム語へ訳してもらい、それを近所の薬局に持参して解熱剤を調達する。何せ、サパの場合、ベトナム語しか通用しない世界なのだ。

 日曜の夜、ようやく熱が下がり始めた。

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